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岐阜大学工学部 田村研究室
岐阜大学工学部 電気電子・情報工学科
田村研究室

Service

 本研究班では、工学的な観点からサービスを取り扱い、設計・開発までの方法論について論ずる研究分野である、「サービス工学」に基づいた研究を行っています。

 本研究班で取り扱うタスクの多くは、工場内でまれに発生する機械・設備の故障や、商品の加工中にまれに発生する不良品など、通常ほとんど観測されず、かつ発生した場合には何らかの問題や不利益が生じる「異常」に対し、その発生の検知や予測をコンピュータにより自動的に行う「異常検知・異常予測」の分野に含まれることが多いです。現在、様々な企業および研究機関の協力のもと、異常検知・異常予測の研究が行われています。

異常検知・異常予測はさまざまな手法がありますが、大まかには下図のようにまとめられます。まず、異常検知・予測対象にセンサやマイク、カメラ等を設置し、定期的かつ連続的にデータを収集します。続いて、得られたデータを用いて機械学習・深層学習(ディープラーニング)による異常検知・異常予測モデルを構築し、実際に発生している異常状態を検知・予測できるかをテストしています。本研究班において構築した異常検知・異常予測モデルおよび研究成果の一部には、特許を取得しているものや、実際の現場に活用されているものもあります。

 最初に述べた通り、不良品検知・故障予測・健全性監視など、「異常検知・異常予測」のタスクは様々なものがあります。異常検知の対象や、検知したい異常の種類によって、必要なデータや検知に用いる機械学習の手法は変わってきます。また、「どんな課題があり、その課題をどんなプロセス・順序で、どの程度解決する」のかを明確にすることで、明確かつ頑健な異常検知・異常予測の実現に近づきます。上記のような点について慎重に考慮を重ねながら、我々サービス班は日々研究に勤しんでおります。

 

 ここまで異常検知・異常予測にフォーカスを当てて紹介してきましたが、本研究班においては他にも店舗の待ち時間の推定や作業効率の推定のような、サービス工学に基づく様々な研究に取り組んでおります。